英語学習においてWriting(書く)はなぜ必須なのか?
- シャロウ(S.E.A塾長)
- 2019年11月26日
- 読了時間: 5分
こんにちは、シャロウです。
最近は寒かったり、暑かったりと不安定な天気と気温ですね。
メインに入る前の小話なのですが、Nintendo Switchのポケモンシールドをやっています。
心はいつでも少年のつもりで若くありたいからなのか、単純にゲームが好きなだけなのか。
そのどちらでもあるのだ、と自分に言い訳しております。
でも最近はポケモン=アニメだと思っている子どもがいてびっくりしました。
元々ゲームだよ、と教えるとびっくりしていました。私もそれにびっくりです。
こうやってジェネレーションギャップが生成されていくんだな、と痛感です。
さて、今日はライティング(書くこと)についてです。
前のブログでも取り上げましたが、うちの塾では英語日記を推奨しています。
何人か許可を頂いたので、今回も日記をお見せしようと思います。
その前に、なぜ当塾がライティングに力を入れているのか、その理由をお伝えしたいと思います。
1.語彙力の鍛え方の尤もな方法
言語学の話になるのですが、語彙(ごい)という言葉があります。
語彙とは、ある範囲において使われる単語のリストのようなものです。
私は勝手な解釈ですが、
個人の持つ語彙とは、頭の中にある言葉のリスト、のように理解しています。
さて、その語彙には2つ種類があります。
これらを「理解語彙」「使用語彙」と呼びます。
これについては ココでも書いています。
理解語彙とは言葉の通り、その個人が読んで【理解できる】語彙です。
使用語彙とは、その個人が話したり書いたりするときに頭の中から【取り出せる】語彙です。
何が違うのかと言います。
「踏襲する」という言葉があります。
まず、これを「踏んで攻撃する」という意味だと捉えた方は…
「踏襲する」と言う言葉が
理解語彙でも使用語彙としても入っていません。
次にこれを「引き継ぐ」という意味で理解された方は、理解語彙として踏襲がリストに入っています。
では、普段これを会話ですぐに使えるでしょうか。
あるいは整然とした文章の中に入れられますでしょうか。
その答えが「はい」ならば、「踏襲する」が使用語彙に入っているということになります。
前置きが長かったですが…ライティングにおいては、使用語彙がものを言います。
自分で1から文章を作るのですから、普段から使える語彙を増やしておかないと、
いわゆる説明不足で稚拙な文章になってしまいます。
中学1年生の文章では、日常的なことばかり書かされますが、2年生、3年生ともなると、
抽象的な言葉も英語で読み書きできるようにならねばなりません。
では語彙はどうやって鍛えるか?簡単です。
書くことの訓練を積むしかありません。
ここで問題になるのが、書かないことへのデメリットです。次項に移ります。
2.書けない=読めないし、話せない
見出しが大変極論ですが、、、私が考えている1つの可能性です。
まず、書けない状態というのは、以下のようなことを指します。
①自由英作文が書けない
②よくある並び替えが苦手である
そして読めないというのは、
①何となく訳せるが、いつも安定していない
②文法の構造を完璧に理解できていない
上の2点を指します。
この読み、書きの状態は相互作用の関係にあると私は考えています。
では、なぜこのような状態に陥るか。
例で考えてみましょう。
①これは大きいペンです。
私も人生で未だこの文を話したことがないのですが、書いたことは何度もあります(笑)。
これを英語に訳すと、
①This is a big pen.
になると思います。簡単ですね。
Thisの「代名詞」、「be動詞」にaの「冠詞」、「形容詞」など、
実は大事な文法が多く含まれています。
では次の文章です。
②このペンは大きいです。
答えは②This pen is big. になります。
実は↑の文章は、中学1年生がよく引っかかるポイントです。
「これ」「この」の違いをよく理解していない。
そしてこの文法を理解していないな、とよくわかる証左が
③何の(どの)スポーツが好きですか。
中学1年生でよく見る間違った答えが、【What do you like sports?】のような文章です。
なぜよく引っかかるかと言いますと、
答えは2つ、読みの観点からすると「言葉をいい加減に読んでいるから」で、
書きの観点からすると「書きなれていないから」です。
では、ライティングの訓練をすることでどうなるかと言うと、
①「これ」と「この」の違いを理解できるまで書かせます。
②そうすれば、「あの」「どの」「何の」などの文法も理解できます。
③ほかの問題での引っかかり率が下がります。
例えば、【This 名詞】のような形の文法は、たくさんあります。
What 名詞...?
Which 名詞...?
How many 名詞...?
形としてはすべて同じ文法なのですが、構造を理解していないため、別個で覚えようとします。
これを各個撃破させようとする方がいますが、文法としては1回の説明ですべてクリアです。
こういった構造を身体で理解するには、ライティングが必須というわけなのです。
3.なぜこの時代だからこそライティングは必要か
最近はスマートフォンの普及により、
SNSの利便性が子どもたちの関心を捕らえて止みません。
スワイプで「かな」を入力すれば勝手に「漢字」になります。
間違えれば、ボタン1つで消せばいいのです。
手書きのように語彙、文法を吟味する必要もありません。
おのずと素早いレスポンスを求め、言葉も省略されていきます。
しかも、LINEならスタンプを使うだけでコミュニケーションが終わります。
普段からそのような生活がウェイトを占めていれば、言語処理能力、特に記述力と読解力に影響が出るのは明らかです。
いわゆるフォーマルな日本語に触れる機会がほとんどないのですから。
しかしながら、社会に出れば、当たり前のようにフォーマルな日本語を求められます。
そしてそれを鍛えられていなかった成人は、「世間知らず」「非常識」と怒られるわけです。
普段からどんな言語媒体でも「書く」という行為はなくしてはならないと私は思います。
言葉を吟味し、相手にどうやったら伝わるのかな、と考えることこそが言語なのではないかと思います。
それは自然と読むとき、話すときにも適用されます。
また、テストなどでも自分の文章が合っているかを確認する癖がつきます。
分かっていたのにケアレスミスという結果を防ぐこともできます。
さて、最後ですが、子どもたちの渾身の日記を上げさせていただきます。
1つはテーマに沿って書いたもの、1つは日常について綴ってくれたものです。


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