こんにちは、シャロウです。
12月、あわただしい季節がやってまいりました。
12月のことを師走(しわす)と呼びますが、この語源には諸説あります。
一説によりますと、師=お坊さんで、昔は正月に先祖供養があったため、忙しい…
ということから師走と言われていると聞きます。
温故知新、古きことを知ることは何かしらの益になりますから、皆さんも雑学を大事にしてくださいね!
さて、ここ数年、子どもたちの読解力低下についての記事をよく目にします。
2年前のニュースの記事(参考引用元:こちら)ですが、このような読解力の問題が例に
出ています。
ちょっとみなさんも一度じっくり読んで解いてみてください(設問は私なりにアレンジしました)。
Q.1次の文章は教科書の一文です。その文を大輔君がまとめてくれましたが、同じ意味でしょうか。
教科書 「幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた」
大輔まとめ 「1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた」
---------------------------------------------------------------以下答え
答えについてですが、まず大輔くんのまとめは間違っています。
後半の受け身文、幕府と大名が逆になっています。
しかしこのような知識も何も、日本語ができれば解ける問題ですが、
中学生の誤答率は【43%】!! 高校生の誤答率は【28%】なのです!!
解説を聞けば、「あぁ、確かに、凡ミス凡ミス!」となる人も多いでしょうが…
いえ、こういうところから読解力に大きな差が出始めるのです。
これまで指導してきた子どもたちの多くは英語の問題でも、日本語の指示文をよく読んでいません。
あるいは、訳文するべき日本語の文章をよく読まずに、間違うことさえあります。
日本語というのは我々の母語であり、子どもたちからすれば
「読めて当たり前」の言葉として認識されています。
それ故に軽んじられ、分からない言葉、文に直面しても無理やりの解釈をします。
これが国語や英語、いえ、全教科に大きく影響することになるのです。
私は元々国語教育、言語教育を大学で研究していたので、
子どもたちの読解力低下問題にはずっと憂いてきました。
いろんな学校を視察し、どのように児童、生徒が言葉の取り違えをしているのか…
ということを見てきた結果、「母語はいい加減」に使い、読んでいることが分かりました。
元々できる言語なのですから、「何をいまさら文法などと」面倒くさがる子どもたちも多いです。
私の塾では日本語をとても重要なものであると英語の授業でも言います。
日本語ありきの英語である、と。
我々が日本に生まれ、日本の教育を日本語で受ける以上、これは逃れられない鎖なのです。
そして、日本語は深く知れば知るほど難しく、面白い言語であるということを子どもたちに教えられる講師で私もありたい、といつも思うのです。
だから皆さん、何でも「やばい」と「それな」で会話してはいけませんよ。
もっと皆さんの感じていることは、更に事細かに表現できるはずですから。
引用させていただいた元URL
産経ニュース『中高生の読解ピンチ…』
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